ミステリー 書評

死刑にいたる病-5月6日映画公開中|書評・感想

阿部サダヲ、岡田健史が出演し、2022年5月6日から絶賛公開中の映画「死刑にいたる病」の原作小説を読みました。

連続殺人鬼から最後の1件だけは冤罪だという内容の手紙を受け取った大学生が、冤罪証明のために奔走するというのがこの小説のストーリーです。

死刑にいたる病が見せてくれるドラマとは

 

 

死刑に至る病のなかで見せられたドラマは、他者の精神を支配するシリアルキラーの恐ろしさです。

周囲にいる人々を巧みに操る、善人の仮面をかぶったサイコパスが犯した24件の殺人事件はどれも残酷なものでした。

最後まで読むとわかる、精神支配の恐ろしさをまざまざと実感させられました。

人当たりがよくて良い人に見える人の二面性、怖いよね・・

シリアルキラー・サイコパスの殺人心理

 

 死刑にいたる病という小説の題名には、幼い子供を虐待して殺害したい衝動を抑えられなくなる病という意味が込められているのではないかと思いました。

この小説の中で殺害されるターゲットは主に幼い子供です。

幼い子供を見かけると殺害せずにはいられなくなる衝動とはいったいなんなのか、一般的に理解できる人は少ないでしょう。

確かに、その衝動が抑えられなくなれば死刑にいたる病です。

この小説では、そのような犯罪者目線での心理、サイコパスの心理も克明に描写されています。

表の顔は人当たりがよく、信頼もある善人として生きてきた殺人鬼は、実は弱者を巧みに操作し、精神を支配するサイコパス、シリアルキラーであるという設定は使い古されたものではありますが、日常を非日常に変えるスリリングな恐怖を読者に体験させてくれます。

映画では迫力満点の映像でサイコパス殺人鬼の恐怖を実感できるよ。

死刑にいたる病の書評に関するまとめ

死刑にいたる病は読んでいていやな気分になるような残酷な殺人描写も含まれています。

そして、ラストまで読んだ時に明かされる犯人の真の狙いには衝撃を受けました。

二面性を持つサイコパスに精神を操作されてしまうというのは現実でもあり得る話です。

日常の隣に潜むサイコパスの恐怖を味わえる1冊ともいえるでしょう。

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